2011年3月15日火曜日

震災に際しての注意点

震災によるトラウマ的悪影響から回復するための情報をお伝えします。

○必要な情報以外は意図的に見ないようにする。

 →TVの悲惨な衝撃映像を繰り返し見ると神経系が高ぶったままになってしまう。パソコンやTVからの刺激とその情報のネガティブな側面からの影響で,眼に関わる筋肉に慢性的なストレスが加わりやすい。それが,首/肩の緊張へと連鎖し,呼吸が浅い状態へ。Peter Levine博士曰く,地震の後では,地面を敵とみなし,グラウンディングしにくくなる。それによって気が上がった状態になりやすい。このネガティブな連鎖の元である,視覚を通しての悪影響をまず絶つこと。人間の性質として,全く震災の影響を受けなかった生存者は,罪悪感と無力感を感じやすい。
目を休めるには,眼球の重さを眼窩に感じることが大切。2人いる場合には,一方が他方のつむった眼の上の内側の端上を極めて軽いタッチで触ると,それを感じ易い。眼が眼窩に少しでも落ち着くとそこから影響が及んでいる緊張が解放されます。

○休息の時間をしっかりとって,自分が安心したりサポートを感じる何か,事/物/人と交流する時間を大切にする。
 
→意識的に休む時間を確保し,神経系を落ち着かせることが大切。一人神経系が落ち着いた人間がいれば,それが周囲の活性化した神経系を鎮静させることにつながる。横になったときに,床や台,ベッドが自分を支えてくれている感覚を感じてみる。ゆだねる感覚が休息の質を向上させる。特に子供は敏感なので,TVによって知らない間にトラウマ化されている。寝ている時にそっと固まっているところに手をおいて,布団やベッドにゆだねやすいようにしてあげると様々な解放が起きます。

○歩いたり,外の空気を吸ったりして,身体を実際に動かして,希薄になった感覚を自分の身体に戻す。

 →災害に遭った後,逃げる/防御するなど身体の衝動に沿って神経系の高ぶりによるエネルギーを発散させて人達は,そのことがトラウマ化せず,心身ともに健康であるという観察データがある。直接的な被害に遭う遭わないは関係なく,身体を実際に動かすことはとても重要。先日一人のクライアントの方は,ずっと震災後家に籠もって心身のバランスを崩したが,思い切って外を歩いてみたところ,気分が晴れてきたことを語ってくれた。

○焦って何かをする前に自分の神経系をまず落ち着かせて,ペースをスローダウンし,災害以前の日常を可能な限り再開し,現実で得られていたものとのつながりを回復させる。

 →スローダウンするのも交感神経の沈静化に役立つ。目の前にある日常,例えばいつもいっているカフェでコーヒーを飲んで,店員さんと一言二言話すだけでも違う。ネット上でやりとりするより,思い切って電話の肉声を聞くと頭で空回りすることが整理されたりする。

役立ちそうだったら,やってみてください。

みなさんの身体に起きている神経系の高ぶりが少しでも落ち着きますように!

以上の情報は,Somatic experiencing®のコミュニティからの情報(藤原千枝子さん他)をもとに,身体的な観点での知見を加えて記述させて頂きました。

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